アルファードにはガソリン車には4WDの設定がありますし、ハイブリッド車は全車4WDです。
雪国の方、あるいはスキーやスノボに行かれる方にとって、このアルファード4WDが雪道に強いかどうかは重要ですよね。
ここでは、そんなアルファードの4WDが雪道に強いのか、またそれも含めてフルタイム4WDの実力と実燃費はどうなのかをチェックしていきます。
目次
アルファード(4WD)は雪道に強い?
アルファードの4WDにはガソリンエンジンの4WDのほかにハイブリッドの4WDがあります。
ここでは、それぞれについて、雪道に強いかどうかをチェックしておきましょう。
- アルファード ガソリン車の4WDは雪道に強い?
- アルファード ハイブリッド車の4WD(E-four)は雪道に強い?
- アルファードのFFは雪に弱い?
アルファード ガソリン車の4WDは雪道に強い?
アルファード ガソリン車の4WDは雪道に強いかということと切り替えボタンはどこにあるという疑問に答えていきます。
アルファード ガソリン車の4WDの仕組み(高性能4WD)
アルファード ガソリン車の4WDは「アクティブトルクコントロール4WD」を採用しています。
大きくはオンデマンド(スタンバイ型)4WDに分類されるのですが、通常は2WDで走行し、状況に応じて自動的に4WDになるシステムです。
アルファードのものはアクティブ・オンデマンド4WDといって、4WDの切り替えに時間がかかって「なんちゃって4WD」と言われているパッシブ型とはモノが違います。
パッシブ型の機械式ビスカスカップリングの代わりに、床下に電子制御式カップリングとプロペラシャフトが存在し、滑滑りを予知した高精度制御で応答性を高めています。
引用元:https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_business/products_technology/technology_development/drive_train/details_window.html
電子制御で後輪の駆動力が制御され、各種センサーの情報をもとにタイヤが滑り出す前に2WDから前後輪直結の4WD(トルク配分50:50)まで可変できます。
こうしておけば、滑った時、あるいは滑りそうになったときには4WDになっているのですから、安全性はとても高いわけです。
また従来のフルタイム4WDに比べて大幅に軽量化するとともに、かなりの燃費向上も実現しています。
このため、アルファード ガソリン車の4WDは燃費も良く、本格的なオフロード車には及ばないにしても、雪道には相当強いとみていいでしょう
雪道などでの4WD切り替えボタンはどこ?
現行アルファード(30系)では雪道などでの4WDへの切り替えボタン(スイッチ)はありません。
ただ、先代(20系)では4WDオートモードがあってボタン(スイッチ)を押すと切り替わっていました。
引用元:https://manual.toyota.jp/pdf/alphard/alphard_201408.pdf
このスイッチがあれば、常時2WDで走ることができて、メリットとしては燃費がいいことくらいしか思いつきません。
初代(10系)はアクティブトルクコントロール4WDではなく、ビスカスカップリング付きセンターデフを用いたフルタイム4WDだからわからなくはありません。
2代目はアクティブトルクコントロール4WDであるにもかかわらずこのスイッチが付いていたのは、先代の名残だったようで、そういう車も多かったのです。
4WDオートをOFFにすると常時2WDなので燃費がいいようですが、4WDオートでも通常は2WDなので、実際は燃費はほとんど変わりません。
それよりも、OFFにしていて、いざというときに4WDに切り替わらないようなら、高価でで重い4WDシステムを積んでいる意味がありません。
そう考えると、アルファードにそんなボタンが無いのが妥当なような気がしますね。
4WDオフすることのメリットを強いて言うなら、レッカー移動時に後輪を引きずっても大丈夫なことくらいでようか。
アルファード ハイブリッド車の4WDは雪道に強い?
アルファード ハイブリッド車の4WDは雪道に強いかということと、切り替えボタンはどこにあるという疑問にも一応答えておきます。
アルファード ハイブリッド車の4WDの仕組み(モーター式のE-FOUR)
アルファードハイブリッドはすべて4WDで、「E-FOUR」と称する電気式4WDです。
引用元」:https://kuru-ma.com/alphard_4wd/
プロペラシャフトはなく、専用モーターで後輪を駆動します。
通常は2WDで走行していますが、前輪のスリップ等により前後輪に回転差が発生すると、後輪モーターが動き出して4WDに移行します。
後輪のモーターは前輪用の半分くらいの能力なので、前後のトルク配分は、路面状況や走行状況に応じて100:0~50:50の範囲で連続的に変化させることができます。
後輪用モーターは非力な場合が多いのですが、アルファードハイブリッドの場合はそこそこ強力なので、4WDに移行すればかなりの能力を発揮します。
ただ、アルファードハイブリッドは、前輪がスリップしてから後輪駆動が始まるまでに若干のタイムラグがあるのでガソリン車の4WDには劣ります。
また、駆動用バッテリーが消耗すれば十分に機能しませんし、多分常時4WD走行は想定してないので、本格的に雪道を走るならガソリン車の4WDに軍配が上がるでしょう。
アルファード ハイブリッド車の4WD切り替えボタンはどこ?
アルファードハイブリッドは2WDは無くて4WDだけです。
これは開発当時のハイブリッド車のパワートレインだけで走らせるには、車体が重過ぎたのが大きな理由です。
特に発進時のパワー不足、安定性を補うために後輪にモーターを付け、それが4WDとして滑りやすい路面の走行安定性、走破性向上にも寄与しているわけです。
というわけで、4WDの切り替えボタンはなく、常時4WDで、4WDにした理由からすると当然のことなのです。
アルファードの4WD 雪に強いのはどっち?
アルファードの2つの4WD、アクティブトルクコントロール4WDとE-FOURを比べてみましょう。
アクティブトルクコントロール4WDの場合は前輪がスリップする前に前後輪に最適なトルク配分が行われますからタイムラグは感じません。
一方、E-FOURは前輪がスリップしてから後輪に駆動力が伝達されますから、ここに僅かなタイムラグがあり、これは性能面でも大きい違いです。
またE-FOURの作動範囲は、発進から40㎞/h~70K㎞/hで、高速走行時は2WDで走行している場合が多く、高速で雪道を走る場合は役に立ちません。
このため、E-FOURは低中速域で効果を発揮する4WDと割り切るべきでしょう。
アルファードのFFは雪に弱い?
アルファードに限らず、ラージサイズミニバンは重くて車高が高いという雪道を走るにはマイナスの要素を持っています。
重いということはタイヤにかかる重量も大きくなりますからタイヤ幅が広くてもぬかるみにはまる可能性は高くなります。
重い重量は直線では走行安定性を向上させますが、高い車体とあいまって、コーナーではグリップを失いがちになってしまいます。
制動力も、通常路面では重いからといって制動距離が長くなるわけではありませんが、氷結路などでは明らかに軽い車に制動距離で劣るようです。
また、下り坂では、ガソリン車の4WDは前後輪のエンジンブレーキ、ハイブリッド車は前輪エンジンブレーキ+回生ブレーキ、後輪に回生ブレーキが働きます。
2WD車は前輪だけのエンジンブレーキですから、ここも不利ですね。
となるとラージミニバンであるアルファードのFFは雪に強いとは言えず、むしろ弱いと言った方がいいでしょう。
アルファードのフルタイム4WDの実力と実燃費はどう?
アルファードのガソリンエンジンの4WDとハイブリッドの4WDの実力と実燃費をチェックしておきましょう。
- アルファード ガソリン車のフルタイム4WDの実力と実燃費はどう?
- アルファード ハイブリッド車のフルタイム4WDの実力と実燃費はどう?
アルファード ガソリン車のフルタイム4WDの実力と実燃費はどう?
アルファード ガソリン車のフルタイム4WDの実力と実燃費を見ていきましょう。
4WDの実力
アルファード ガソリン車のフルタイム4WDは前述のように、プロペラシャフトを備えた本格的な4WDです。
しかも電子制御式カップリングとプロペラシャフトにより、滑滑りを予知した高精度制御で応答性を高め、滑る前から4WDに切り替わります。
オフロード車の本格的な4WDシステムを除けば十分すぎるほどの実力と言えるでしょう。
実燃費
アルファードの車はカタログ燃費も悪いのですが、実燃費も良くありません。
項目 | 3.5L | 2.5L |
---|---|---|
WLTCモード燃費 | 9.9~10.2km/L
(9.6~9.9km/L) |
10.6~10.8km/L
(10.6~11.0km/L) |
市街地 | 7.2~7.3km/L
(7.0~7.2km/L) |
7.3km/L
(7.8~7.9km/L) |
郊外 | 10.1~10.3km/L
(9.7~10.0km/L) |
11.5~11.7km/L
(11.3~11.7km/L) |
高速道路 | 11.7~12.1km/L
(11.3~11.7km/L) |
12.4~12.8km/L
(12.0~12.6km/L) |
実燃費 | 6.5~7.km/L
(6.0~7.0km/L) |
7.5~8.5km/L
(7.5~8.5km/L) |
※下段( )書きは4WD車
意外なのは、2.5Lでは4WDのカタログ燃費が市街地を中心に2WDより良好なことです。
これは2WD走行時にプロペラシャフトを完全に切り離してしまう「ディスコネクト機構」の効果も大きいのことは確かです。
ただ、2.5Lの場合、4WD車のみアイドリングストップが装着(3.5Lは2WD、4WDとも)されているので逆転現象が発生するようです。
実燃費は3.5Lで2WDに比べて0.5km/L程度悪いのですが、2.5Lについては同程度のようです。
アルファード ハイブリッド車のフルタイム4WDの実力と実燃費はどう?
アルファード ハイブリッド車のフルタイム4WDの実力と実燃費を見ていきましょう。
4WDの実力
アルファード ハイブリッド車のフルタイム4WDは、リアモーター出力が高いので、ほぼ全速域で4WDが機能します。
ただ、あくまでも2WDが基本で、それをアシストするものですから、ガソリン車の4WDと同等の性能を求めることはできません。
4WD走行までのタイムラグもありますし、超高速走行時や駆動用バッテリーが消耗すれば4WDは機能しません。
それでも、雪道も含め走行安定性の向上には相当の貢献が期待できるのは確かです。
実燃費
アルファードのハイブリッド車は他のハイブリッド車に比べれば燃費がいいとは言えません。
項目 | ハイブリッド |
---|---|
WLTCモード燃費 | 14.8km/L |
市街地 | 12.6km/L |
郊外 | 15.6km/L |
高速道路 | 15.4km/L |
実燃費 | 13~14km/L |
しかし、圧倒的に大きくて重い車体とガソリン車の実燃費を見れば、4WD機構を備えてこの燃費なら立派なものです。
まとめ
アルファードガソリン車の4WDは正統に進化したものなので、十分な4WD性能を備えていますし、燃費の悪化も心配するほどではありません。
ハイブリッド車の4WDは重い車体をハイブリッドで駆動するための工夫が原点です。
後輪モーターで駆動トルクを補って、あの重い車体を加速しているのです。
その結果、走行安定性や悪路走破性にも寄与しているのですが、さすがにガソリン車の4WDには及ぶべくもありません。
本格的な雪道ならガソリン車の4WDでしょうが、雪がさほど降らない地域や雨や砂によるスリップリスクを避けたいなら、E-FOURも十分な能力を備えています。
ご自分の使用シーンを考えて、後悔のない選択をするといいのではないでしょうか。
アルファードを限界値引きから更に安く購入する方法!
いつか、いつかと発売が待望されていいた新型アルファード(40系)が発売開始されてかた半年が経過しました。
アルファードといえば、前モデルである30系はモデル末期になっても人気が落ちることがなく、納期も半導体不足やコロナ禍もあり長期化を余儀なくされていました。
待ちに待った新型アルファードの誕生ですが、当然のことながら値引き額は大幅に縮小されています。
でも、これからお伝えすることをご確認頂くと、フルモデルチェンジ直後でも限界値引きから大幅に安く購入することができると思います。
現在アルファードのオーナーさんで新型アルファードの購入を考えているも多いと思いますが、くれぐれもメーカーでの下取りはしないでください。
既にご存じかもしれませんが、知らないと損することになるので下記の記事に一度目を通してみてください。
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